60過ぎて、アスリート気取り~Like an Athlete after 60

60過ぎて、アスリート気取り~Like an Athlete after 60

よく動けば、老後もすこやかに暮らせるか!? そんな試みを楽しむ日々を綴ります~~The fitness journey of a Tokyo woman in her 60's

非日常をぶらつく~Strolling Around the Boutique Streets

コロナのアウトブレイクでインバウンド業務が消えて2年余り。段階的に訪日外国人を受け入れていくという政府の発表もあって、最近、今秋以降のガイド業務のオファーが増えてきた。キャンセルになるだろうと思っていた7月と8月の案件もまだ残っている。早くてインバウンド再開は秋頃だと呑気に考えていた私。さて、どうする!?

 

フリーの身だから、案件ごとに受けるか辞退するかを決められるため、ゼロか百か以外の選択肢はあるものの……今のタイミングで復帰した場合、コロナに感染して周囲に迷惑をかける可能性に加えて、錆びついたガイディング知識と英語力を取り戻すために費やすエネルギー、2年間で衰えただろう体力と瞬発力、この2年間仕事量を増やしてエージェントと信頼関係を築いてきた翻訳の仕事とのバランス……そして、今のように頻繁には走れなくなるとか、意に染まないランチをお客さんと一緒に取ることになるとかのマイナス面……。つまりは、2年前がそうだったように、私の日常が変わるということ。違うのは、2年前は考える余地も選択肢もなかったが、今回は自分の意思を優先できること。

 

そんな諸々が頭の中を駆け巡る週末。表参道界隈で時間つぶしをする機会があった。迷わず、何度もお客さんを案内した南青山をぶらつく。富裕層の買い物大好きなお客様たちを案内した街。一流ブランドのブティックやセレクトショップが立ち並ぶ。

 

もちろん普段の私には全く縁がない場所なので、最初にガイドしたときはこれでもかというくらい下見をして臨んだものだ。彼女たちのお目当てはやっぱり日本人デザイナーのブランド。一着何十万もするコートを躊躇することなくお買い上げするのにお付き合いしながら、自分の日常とは100%異なる世界を垣間見させてもらった。有名な企業オーナーの奥様でもあるNYC在住のマダムからは、日本人の若手デザイナーを支援したいと事前に連絡がきて、なんとか条件に当てはまるデザイナーさんを見つけて交渉し、彼女のアトリエを訪問をしたこともあった。

 

左から: sacai、undercoverPradaYohji YamamotoCOMME des GARCONSIssey Miyake

今も変わらず健在のブティックを(中に入ることなく)巡りながら、私にとって小さいとは言えない決断を迫られつつある今後の仕事のことが頭の中を駆け巡る。

 

おしゃれな街に映える建築物
左から:根津美術館とSunny HIllsの外観と内観(設計はどちらも隈研吾氏)、茶洒 金田中(設計は杉本博司氏)

待ち合わせの時間まで非日常をぶらぶらしたが、懐かしい思い出は蘇ってくるものの、答につながるような決定打の感情は湧いてこない。こういうときは、明日は明日の風が吹く~流れに身を任せよう~食事とおしゃべりを楽しみながら、そう思った。

 

アニヴェルセル カフェでおしゃべりとフレンチを満喫/ル ペパンのチョコレート

 

週末に続き、今日も暑かった。気温27度の公園で日陰を探しながら、ゆるラン(まだ大腿筋膜張筋が硬く、違和感が取れないので心拍数抑えて無理なく)とその後の散歩。咲き始めた爽やかなブルーの紫陽花。たっぷりの日差しの下ではちょっと所在なさげ。