60過ぎて、アスリート気取り~Like an Athlete after 60

60過ぎて、アスリート気取り~Like an Athlete after 60

よく動けば、老後もすこやかに暮らせるか!? そんな試みを楽しむ日々を綴ります~~The fitness journey of a Tokyo woman in her 60's

ミトコンドリアを活性化させる~Stimulate Mitochondria

先日、図書館で、目についた『体を冷やせば健康になる』(光文社、2022年11月)。

 

「温活」という言葉があるほど、「体を温める」ことに、血流促進をはじめとするさまざまな効果が謳われている昨今なのに、真逆の行為を勧めるタイトルに惹かれた。

 

しかも、著者は南雲吉則氏。今では、空腹やファスティングが健康につながるとよく聞くようになったが、空腹=健康という考え方を私が最初に知ったのは、2012年に、同著者が出版した『「空腹」が人を健康にする』という本だった。この空腹論は当時の私にガツンと響いて、数多くの本を断捨離した今でも、我が家の本棚に鎮座している。

 

 

本書のタイトルである「体を冷やす」ことがなぜいいのか?

 

その答えは、体を構成する細胞の小さな器官であるミトコンドリアにあるらしい。曰はく、次の4つに注目した日常生活を送ることで、ミトコンドリアが活性化され、その数が増えるため、細胞レベルでより健康になるという。

 

①寒さ刺激
②空腹
有酸素運動
④睡眠

 

人間の活動に必要なエネルギーは、2つの方法で産生される。

 

ミトコンドリアモード
ミトコンドリアが活性化されると、酸素と脂肪が燃焼し、エネルギーがつくられる。持久力はあるが瞬発力はない。

 

糖質モード
細胞質で、酸素を使わずに糖質を分解してエネルギがつくられる。瞬発的だが、量は少なく、持久力はない。

 

どちらも大事で、多細胞生物の私たちの体は、状況に応じてこの2つを組み合わせてエネルギーをつくりだしているが、健康長寿を実現するためには、上記の①~④に注目した日常生活を送り、ミトコンドリアモードにスイッチを入れるといい。

 

②~④は、多少の賛否両論はあるだろうが、多くの人がうなずく健康法だろう。本書には、その辺の説明もあるが、ここでは、本書のタイトルでもある①に焦点を当てる。

 

体に寒冷刺激を与える→ミトコンドリアによって脂肪と酸素が燃焼する→エネルギーの産生量が増える→深部体温が上昇する(逆に、体を温め、体表温が上がると、体温調節中枢が働き、深部体温は下がる)。そして、寒冷刺激を繰り返すことにより、ミトコンドリア細胞分裂を繰り返し、その数が増え、ますます自らの体で熱を産生する力が働くようになるというのだ。

 

ただし、寒い日は、足だけは温めるといい。いわゆる「頭寒足熱」だ。寒い日に、頭や首筋を冷やすと、脳の体温調節中枢が働いて、「脂肪を燃やして、深部体温を温めろ」と指令を出す。そして、末梢の血管の血流、つまり手足の血流を減らして、重要な臓器のほうに血液を集めるため、足が冷える。なので、足は温めるべし、と。

 

著者が勧める「体を冷やす」具体的な方法のひとつが「お風呂上がりの水シャワー」。これに関しては、4年近く前にこのブログ(↓)にも投稿しているように、毎晩、私はその気持ちよさと効果をすでに実感している。

 

sixleaves.hatenablog.com

 

先週まで仕事の時の服装は、ノースリーブ一択だったが、2日前の日曜日は七分袖を着ていった。一気に季節が進んでいる。寒さが大の苦手の私。ミトコンドリアを増やすために、冬の薄着を実践する自信はないが、ミトコンドリア活性化を頭の片隅に置いて、洋服選びをしてみよう。健康法は、その人との相性もあるだろうから、無理のない程度にトライしたい。

 

昨日は、久しぶりのゆるラン。やっぱり、日差しを避けて、高架下をゆっくり走る。気温が30℃を下回るとかなり楽だ。