『さよなら肉食──いま、ビーガンを選ぶ理由』(ロアンヌ・ファン・フォーシュト著、 井上 太一訳)。図書館の本棚から何気なく手に取ったものの、最初(元畜産農家たちの苦悩の話)からずしんと心に響くものがあり、なかなか読み進められなかった一冊。
裏表紙に記載された「Once Upon a Time We Ate Animals(かつて私たちは動物を食べていた)」は本書の原題。このタイトルが示すように、人類が肉食にピリオドを打つ社会への指南書ともいえるノンフィクションだ。以前に存在していた社会通念が時とともに過去のことになる場合がある(奴隷制や魔女狩りの廃止など)ように、動物倫理や環境問題、気候変動の観点からも、近い将来、非動物由来の食生活やライフスタイルが当たり前になる時代が来ることを、さまざまなトピックの取材や調査結果とともに読むことができる。
何を食べるかという選択ほど人生の中で個人的な事柄はない。
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食べ物はこの上なく個人的である一方、それに劣らず政治的でもある。人が購入する食べものはどれも、ある意味で投票となる。酪農業界に投票するか、植物性ミルク業界に投票するか。
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投票は特権であると同意に責任でもあり、誰もあなたの代わりは務められない。食べる行為と同じように。(p149,150)
食に関して、私は自身の好みからほぼビーガンの食生活を送っている(自宅で蜂蜜を時々食べるし、外食では魚を食べることがあるので完全とは言えない)が、衣類や寝具についていえばまったくの非ビーガンだ。
自戒も込めて、時間をおいて再読したい。
最近は、ゆるランながら、最後に少しだけスピードアップ。2年前くらいのペースで走れるようになりたいけど、無理は禁物!