2月の母訪問時のお供は『死体はヨガのポーズ』(ダイアナ・キリアン著/早川書房)。裏表紙のあらすじ紹介には「コミカル・ヨガ・ミステリ」とある。ヨガもミステリも好きな私には最適な同伴者ではないか、と鞄に入れた。
タイトルから推察できるように、犠牲者(ダイ)の死体が自ら経営するヨガスタジオで「ヨガの屍のポーズ(シャバ―サナ)」で発見されるところからストーリーが始まる。
2008年にアメリカで出版され、2016年に邦訳された本書。殺人事件の犯人探しを主軸に、主人公AJ(ダイの姪)の行動や思考、人間関係を通して、ニュージャージーを舞台にした人間模様が時にユーモアを交えて時にシーリアスに伝わってくる。期待していたヨガの話は、『ハタヨガの真髄』や『ヨガジャーナル』などの読み物名、シャバーサナやプレッツェルのポーズ名が出てくるくらいだったけど、ダイが信じるヨガ哲学や食事哲学にはわくわくし、共感を覚えた。
本格的なミステリーもおもしろいけど、たまには「コージーミステリ(cozy mystery)」も楽しい。
頻度は減ったけど、走れる日は無理なくゆるラン。公園の梅の花は、雨の日でも晴れた日でも淡々と静かに咲いている!私もそうありたいものだ。